Dialog Code
『美しく、泥臭く──走り、戦う現代ファンタジスタ』成宮唯 # Dialog Code
2025/12/24

「対話が変われば、スポーツはもっと変わるのか?」強くなるために必要なのは、トレーニングや技術だけではない。自分自身と向き合い、考え、気づくこと——それが次のステージへ進む鍵になる。『Dialog Code』—— アスリートたちの言葉から、その可能性を探るシリーズ。
今回登場するのは、成宮唯(プロサッカー選手・INAC神戸レオネッサ所属)。
さあ、彼女の思考を紐解いていこう。

1. 走れる10番──プレースタイルの原点
中山(Dialog Partner):
サッカーを始めたきっかけや最初の景色を教えてください。
成宮:
家族みんなサッカーをやっていました。2人の兄と父も。嵐山の河川敷の芝みたいなところで、家族5人でよくサッカーをしていました。母は何もできないので、キーパーみたいな感じでしたけど。
中山:
家族みんなでボールを蹴っていたのですね。他に習い事などはされていたのでしょうか?
成宮:
週に1回テニスをやっていた時期はありましたけど、1年くらいで、そこまで本格的ではなかったです。
中山:
そこからどのように本格的にサッカーをやるようになったのでしょうか?
成宮:
小学校2年生くらいから学校の少年団でサッカーをやっていました。はじめは本当にお兄ちゃんについていって始めた感じだったんですけど、多分両親も周りもやるだろうなって思っていたと思います。
中山:
当時、サッカーのどんなところに楽しさを感じていましたか?
成宮:
そんなに深く考えてやってはいなかったと思いますが、純粋に得点することですね。あと、本当にサッカーが好きだったんだと思います。他の競技は本当に全然できなくて、運動神経もサッカー以外はあまり良くなかったんです。

中山:
サッカーではファンタジスタのような動きをしているのに、サッカー以外はできないというのは意外ですね。そこから学校のサッカークラブで続けて、12歳の時にJFAアカデミーのセレクションを受けるわけですが、それはどんな流れだったのでしょうか?
成宮:
同じ少年団にJFAアカデミーを受けに行っている男の子が一人いたんです。親同士で「こういうのがあるみたいだよ」って話になって、運試しというか、実力試しで受けてみました。
中山:
その時点で、プロになりたいとか、将来こうなりたい、という具体的なイメージはありましたか?
成宮:
サッカー選手になりたいという気持ちはありました。ただ、当時は女子には「選手」という職業のイメージがあまりなかったので、どちらかと言うと「代表になりたい」という想いの方が強かったですね。
中山:
代表になりたいという想いだったんですね。JFAアカデミーに合格した時の心境はどうでしたか?
成宮:
京都だと女子サッカー選手が少なくて、関西でも男子の中ではチームが強かったので、自分が一番、みたいなスタンスだったんです。でもアカデミーのセレクションに行ったら、本当に上手い人が沢山いて「こんなにいるんだ」って思いました。自分が見ていた世界はすごく狭かったなって。最初はついていけるか不安もありましたね。
中山:
広い世界を知ったことで、それまでの感覚が大きく変わったんですね。JFAアカデミーに入ったことで代表に近づくという実感もありましたか?
成宮:
ありました。アンダーカテゴリーの代表に入っている選手は、アカデミー出身が多いのも知っていたので、一番の近道だなとは思っていました。
中山:
学生時代を振り返って、指導者やご両親の言葉で、今でも心に残っているもの、今の自分に影響を与えている言葉はありますか?
成宮:
その時々で刺さった言葉はあったと思いますけど、それを軸に生きているというものはないですかね。
中山:
では、当時印象に残っている言葉でも構わないのですが「あの時のあれは覚えている」というものは何ですか?
成宮:
JFAアカデミーの時ですね。今こんなに走れるようになったのは、アカデミー時代にかなり走ったからだと思うんですけど、当時のトレーナーの中堀さんに「ちっちゃいんだから、走れなくてどうすんだよ」って言われたんです。
中山:
その言葉を当時の成宮さんはどう受け止めたのでしょうか?
成宮:
確かにそうだなって思いました。体が小さい分ハンデがあるから、より走れるようにならないといけないって。もともと走れないタイプではなかったですけど、そこからより意識して走るようになりました。その一言で意識が変わって、今のプレースタイルにつながっていると思います。本当に中堀さんには感謝しています。
中山:
なるほど。今では無尽蔵に走れて、攻撃は言わずもがな現代サッカーらしく守備も徹底していますよね。守備もできるファンタジスタという、新しいタイプだと感じています。

2. 過去に理由を求めない──覚悟でピッチに立つ理由
中山:
今、練習の準備という観点で頭や体の面で意識していることはありますか?
成宮:
本当にないんですよね。試合前もそうですけど、自分は「これを必ずやる」みたいなものがなくて。良くないと言われれば良くないのかもしれないけど、基本的には流れに身を任せている感じです。
中山:
なるほど。
成宮:
ただ、練習前後で、体のケアは丁寧にするようになりました。気になるところがあれば、その都度ケアしたり刺激を入れたりはします。でも本当にルーティンと呼べるものはないですね。
中山:
ずっとこのスタイルなのでしょうか?
成宮:
そうですね。ずっとこのスタイルですね。
中山:
それも成宮さんらしさだなと感じました。例えば、人によっては集中力を高めるために準備を重ねたり、不安や雑念を減らすために体や頭を整えてから練習に入る人もいますよね。逆に、そういった準備がなくても自然に入れているとも捉えられると思うのですが、そのあたりはご自身ではどう考えていますか?
成宮:
なんでしょうね...でも私は結構シンプルで、練習が始まったら「やるべきことをやればいい」と思っています。

中山:
もう少し詳しく聞かせていただけますか?
成宮:
ピッチに入ったら、切り替えて絶対にやりますし、オンとオフのスイッチはかなりはっきりしています。頭の整理という意味では、「今日はこういう練習だから、ここを意識しよう」というのはありますし、あまり良いイメージがない時は、自分の良いプレーの映像を見ることもあります。やるのは本当にそれくらいで、ピッチに入れば、体はいつも通り動くし、しっかりやれるという自信もあります。どんな準備をしても、結局は同じだなと思っているので、それ以上の準備もなければ、それ以下の準備もないという感じです。
中山:
聞いていると、「入ったらやれる」という自信が、すべてのスタートになっているように感じます。人によって準備というのは、不安や恐怖を減らすための行為という側面もあると思うのですが、その「入ったらやれる」という自信はどこから来ているのでしょうか?
成宮:
物凄く自分に自信があるというよりは、“どんな状況でもやる”という感覚です。体がすごくしんどいなと思っていても、ピッチに入れば絶対にやる。その妥協だけは自分自身が絶対に許さないんです。なので、私の自信的なものは過信ではなくて、どんな状況でも自分は絶対にやるという自信があるから、何をしても一緒だなと思う部分はあります。
中山:
言葉にすると、「腹が据わっている」とか、「覚悟が決まっている」といった感じにも聞こえました。始まりさえすれば、100%でやり切る自分への信頼があるというか。
成宮:
それはありますね。まさにそんな感じです。
中山:
出し切る自分に対しての自信。面白いですね。
成宮:
でも、やっていることが多い方がルーティン化されていて良いんだろうなと思うこともあります。それを否定するわけではないですけど、すごく準備をする選手もいますし、多分その人にとってはすごく大事なんだと思います。
中山:
なるほど。成宮さんの場合は勝負はあくまでピッチの上で起きるもので、そこにすべての意識が向いている感じがしますね。言い訳を作っていないようにも聞こえます。
成宮:
そうですね。ピッチで起きることがすべてで、そこで戦う自分がすべて、みたいな感覚かもしれません。

中山:
では、成宮さんの中で「ここをもっと伸ばしたい」「ここは変えたい」と感じた時などは、どのように取り組んでいるのでしょうか?
成宮:
まず試合映像を俯瞰で見ます。気になった部分があれば自分で切り取ります。ただ、サッカーってまったく同じシーンが二度と出てこないので、その場面そのものを覚えるというより、図として頭に入れる感覚です。意識はしますけど、一部分だけを意識してプレーする、という感じではないですね。
中山:
切り取った映像を見て、「ここはこうだったな」と頭に入れていくイメージでしょうか?
成宮:
そうです。気になったシーンは何回も見ますし、それが良いシーンだったら、良いイメージとして残したい。悪いシーンで「もっとこうできたな」というものも見ますけど、頭に残るのは良いシーンの方ですね。良いイメージはよく持ちますけど、悪いイメージは基本的にあまり引きずらないです。
中山:
なるほど。課題を洗い出して、「なぜ起きたのか」「どう改善するか」と掘り下げるというよりも、「これが良かった」というイメージを残して、それをどう再現していくか、そちらの思考が強いように感じます。
成宮:
まさにそんな感じです。
中山:
試合前夜はどのように過ごしているのでしょうか?
成宮:
基本的には流れに身を任せているので、試合前日に何か予定を入れることは絶対にないです。明日の試合のためにと考えて前日を過ごしているわけではなくて、普段通りケアをして、最近はよく行くカフェがあるので、そこで落ち着く時間をつくったりはします。
中山:
どのタイミングから試合のことを考え始めるのでしょうか?
成宮:
試合のことを考え始めるのはスタジアムに着いてからですね。大体試合の2時間前くらいに着くので、そこから個人的なフォーカスが始まります。チームのミーティングはもちろんあるので、それは頭に入れますけど、スイッチが入るのはスタジアムに着いてからですね。
中山:
いかに普通でいられるかを大事にしているように感じます。例えば、優勝がかかった試合や、代表での試合など、特に気が昂りそうな場面でも前夜の過ごし方は変わらないのでしょうか?
成宮:
全く同じです。「あの試合が良かったのは、あの日これをしたからだ」みたいに囚われてしまうのが自分はあまり好きじゃなくて。それを次もやったからといって次も良くなるとは限らないですし、前日にこれを食べたからというのも何回か試しましたけど、結局それが良いとも限らないですよね。なので、その時その時で自分が食べたいものを食べる方が、自分には合っています。たとえそれが大舞台や決勝でも、常に平常心ですね。
中山:
過去の結果や、「あの時こうだったから」という理由をあまり求めず、本質的な勝負に目線が向いている感じがします。「これをやったから」「昨日こうだったから」と理由を探して引きずることがない分、前に進むしかない。
成宮:
そうかもしれないですね。話してるとそうだなと思いました。
3. 目的思考の強さ──点を取るためのシンプルな視点
中山:
試合前や直前、そして試合中も含めて、緊張やプレッシャーを感じるタイプではないのでしょうか?
成宮:
ないですね。
中山:
昨年の皇后杯決勝の前も、整列している時にスタンドにいた私に手を振ってくれて、その姿が妙に自然体だったことを覚えています。これは昔からそうなのでしょうか?
成宮:
程よい緊張感はあります。ただ、緊張しすぎて良いことって本当にないと思っていて、昔からそんな感じだと思いますね。
中山:
そもそも緊張する理由があまりないようにも感じます。周囲の評価だったり、「これができるかな」といった不安に、あまり意識が向いていないというか。では、試合中はどのようなことを考えているのでしょうか?
成宮:
常にフォーカスしているのは「点を取るためにどうするか」というところです。それだけは常に考えています。ただ、結局は11対11の競技なので、自分が対峙する目の前の相手に負けなければ、数的にも質的にも優位が取れると思っています。なのでそこも強く意識しています。セカンドボールもそうですし、球際や走力も含めて、「絶対に相手よりやれる」という自信とそれを実行することですね。

中山:
なるほど。「点を取るためにどうするか」を考える時は、どんな視点でピッチを見ているのでしょうか?
成宮:
相手の陣形を細かく見るというよりは、「どこにスペースがあるか」を見ています。あとは、結局得点は誰が決めてもいいので、ゴールに結びつく可能性が一番高いのはどこか、ということを考えています。
中山:
最上位の目的は常に「勝つこと」「点を取ること」で、そのためにシンプルにスペースを見る。
成宮:
そうですね。ゴールから逆算して、この状況で誰をどう使うのが一番確率が高いかという視点を意識しています。
中山:
シュートやゴールシーンで、「よくそのタイミングで振ったな」と感じる場面があります。あのような場面では、打つ前に「決められる」と思って打っているのか、それとも「空いているから打とう」という感覚なのか。どんなタイミングでゴールを確認しているのでしょうか?
成宮:
自分はシュートが上手い選手ではないので、「ここを狙って決める」という感覚は実はあまりないんですよね。「これ打てるな」とか、相手が強く来た時にキックフェイントでかわしてシュートを打つとか。ほとんど何も考えていなくて、体が勝手に動いている感じです。なので自分のゴールを振り返っても「狙ってシュートを打ちました」という感覚はあまりないですね。
中山:
なるほど。狙っていないという感覚は面白いです。
成宮:
むしろ、ゴール前で「これきた」と思って打つと、入らないことの方が多いです。自分のプレースタイルは、完全に感覚派だと思いますね。
中山:
「打てる」と思った瞬間には、もう足を振っている状態なのですね。そのアンテナが立つために、無意識の中で「点を取るためにどうするか」という視点をずっと持っているんでしょうね。だから「打てる」となった時に、瞬間的に反応できている。
成宮:
ストライカータイプではないですけど、ゴールの嗅覚みたいなものはあるのかもしれないと思っています。「ここ空いているな」とか、「ここにいればボールが来るな」とか。そういう場所を見つける能力はあるのかなと思います。
中山:
それはあくまで感覚的なもので、仮に「教えてください」と言われると難しいですか?
成宮:
難しいですね。なので自分は指導者には向いていないと思います(笑)
中山:
なるほど(笑)では一方で、ゴールやセカンドボールを拾う感覚などのような「感覚」を磨くとしたら、何が大事だと思いますか?
成宮:
何をどう磨いたのかは正直分からないですけど、ゴールもセカンドボールも予測が大事だと思っていて、相手の目を見たりして「ここに来るな」と予測しています。そのアンテナはどれだけ疲れていても常に張っている気がします。ただ、結局はゴール前に入っていく時は、相手より先に走ればいいと思っていますし、セカンドボールも同じです。強いて言えば、見て予測することで磨けるのかもしれません。
中山:
お話を聞いていて、再現性がありそうだと感じたのはまず土台となる走力です。走れる量と回数が多ければ、それだけ確率は上がる。そして、常にアンテナを張り続ける集中力。この二つがベースにあって、その上に経験や感覚が積み重なっているように感じました。
成宮:
そうですね、まさに。
中山:
試合中に「今日は調子が良くないな」「あまり良くない状態だな」と感じた時はどのように立て直しているのでしょうか?
成宮:
私はまず守備からしっかり入ることですね。あと、自分はボールを触ってリズムをつくるポジションなので、ボールに触る回数が少ないとペースを掴めません。中盤の選手がボールを触らないと、ゲーム自体も組み立てられないですし、チームとしても良くないと思っています。一つ良いプレーが出れば、そこから乗っていけるタイプでもあるので、調子が悪い時ほどボールを触る回数を増やしてリズムを戻すことを意識しています。

中山:
ボールとの関わりを増やしてリズムを取り戻す。一方で、調子が悪い時ほど、ボールを受けるのが怖くなることもありますよね。その点については、どう考えていますか?
成宮:
昔は自分もそうだったと思います。でも試合に出ている以上、そういう選手が一人でもいると、チームとして良くないと思うようになって、「(怖いと思うの)だったら交代した方がいい」と考えるようになりました。自分がどれだけ調子が悪くてボールロストをしても、代えるかどうかを決めるのは監督ですし、何かを失うわけでもない。そう考えるようになってからは割り切れました。ミスが続いても、同じミスはしないように意識しつつ、ポジティブなミスなら全然良いと思っています。逆に、そういう選手がチームにいたら、自分のところでしっかりボールを受けて、より良い状況で使えるようにしようという意識もあります。これは年齢や経験も大きいと思いますね。
中山:
なるほど。「今できるベストを出し続けるしかない」というところに、かなり振り切っている印象を受けます。そして評価や判断も自分ではなく他人だと。
成宮:
本当にそうだと思います。
中山:
自分のことだけを見ているように聞こえて、実はすごくチーム視点でも考えている。そのギャップがとても面白いと感じました。良い時も悪い時も、ボランチとしてやるべきことをやるしかない、という腹の据わり方を感じます。また、プロに入ってからも年々進化し続けている印象がありますが、プロになって進化し続ける選手と、伸び悩んでしまう選手の違いがあるとしたら何だと思いますか?
成宮:
本当にシンプルで、「諦めるか、やり続けるか」の二択だと思います。うまくいかない時は誰にでもありますし、スランプのような時期もあります。でも、そこで耐えられるかどうか、その忍耐強さが最後に大きな差になると思います。辞めてしまう選手と、やり続ける選手では、絶対に差が開きますよね。自分も、「あの時辞めなくてよかったな」と思うことがあります。
中山:
辞めたいと思った瞬間もあったのですね。
成宮:
あります。もういいかなと思ったこともありました。でも自分は負けず嫌いですし、プロである以上、全員ライバルでポジション争いもあります。その中で「ここで負けてたまるか」という気持ちが常にあって、それが一番の原動力だと思います。
中山:
良くない時に耐えられるか、そこに引っ張られすぎないか。その支えになっているのが、負けず嫌いな自分だったのですね。
4. まずはリーグタイトル──その先で広がるACLの景色

中山:
未来についても伺わせてください。今ある成宮さんらしさを、今後どのように進化させていきたいと考えていますか?
成宮:
昔からチームで10番をつける選手は攻撃的な選手が多いと思うし、「攻撃だけやっていればいい」みたいな選手も多いと思います。でも自分は走れるということが本当に大前提にあって、それが自分の価値だと思っています。守備も全然できると思っているし、少し後ろで守る役割でもできるし、前から行く守備でもやれる。いわゆるその中でも「守備もできる10番」みたいな「新しい10番像」を確立できたらと思っています。ただ、それを意識してやっているというよりは、プレースタイルとして自然とそうなっているという感覚です。
中山:
なるほど。これまでの10番像というと、攻撃を司る、ゲームを作る王様のようなイメージがあったと思いますが、成宮さんの場合は、攻守全てにおいてピッチを支配する存在というか、もう一段上のレイヤーにいるように感じます。
成宮:
もう少し若かったら攻撃だけやっていれば良いみたいな選手だったかもしれないですけど、今は違いますね。金髪なので見た目でチャラいって言われることもありますけど、自分の中では結構真面目だと思っているし、守備もしっかりやります。そこは自分の中で大事にしている部分です。
中山:
攻撃でも守備でも、目の前で起きていることすべてにおいて負けたくない人なんだなと感じます。個人としてもそうですし、その積み重ねでチームを勝たせたいという想いがすごく伝わってきます。
成宮:
そうですね。まさにそんな感じです。
中山:
では最後に、これまでも代表に選ばれたり、昨シーズンはベストイレブンにも選ばれていましたよね。ここから先、成宮さんがサッカーキャリアの中で手にしたいもの、あるいは残したいものは何ですか?
成宮:
30歳になって、これからのキャリアはそんなに長くはないと思っています。その中で、WEリーグ初年度に優勝してから、ずっと2位が続いていて、このチームでは3年連続で2位という状況があります。なので「タイトルを取る」ところに一番フォーカスしています。それがすべての先につながると思っているので。

中山:
なるほど。
成宮:
代表もそうだとは思いますけど、まずはこのチームで何かを残さないといけない。その意味でも、一番はリーグタイトルです。
中山:
それが叶った先に、次に目指したいものはありますか?
成宮:
なんだろうな...もし優勝できたら、女子もACLがあるので、優勝してACLに出たいという想いもあります。ACLはまだ出たことがないのでまずはそこですね。
中山:
ACLに出場したら、また見える景色も考えも変わりそうですね。
成宮:
そうだと思います。どうなるかは分からないですけど。でも、とにかく今シーズンは、リーグタイトルを本気で取りに行く。その先に、また新しく広がるものがあるんじゃないかなと思っています。
中山:
これから先、成宮さんがピッチの上でどんな景色を見て、どんな“新しい10番像”を更新していくのか。その歩みを、とても楽しみにしています。本日はありがとうございました。
成宮:
ありがとうございました!

答えは、すぐには見つからないかもしれない。
それでも自分と向き合い、考え続けることが、次の一歩をつくる。
思考を解き明かす対話は続く。
『Dialog Code』——次は、誰の思考に触れようか。
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